レクチャーコンサート2010年度公演

2010年9月30日(木)19:00開演  公演終了

レクチャーコンサートシリーズ~古楽の楽しみ
マルコム・ビルソン教授の『楽譜の読み方』


フォルテピアノのスペシャリストが語り、奏でる温故知新。
フォルテピアノ演奏を長くリードしてきたマルコム・ビルソン氏(米コーネル大学教授)を迎えてのレクチャーコンサート。前半はレクチャーと対論で主に古典派音楽の解釈に迫り、後半は生演奏を楽しむ。通訳付き。
  • 託児サービス
座席 全席指定   出演者  
料金 一般 ¥3,000 → 友の会価格 ¥2,700
学生 ¥1,000(限定数・電話予約可・当ホールのみのお取り扱い)

<各種クレジットカード利用可>


  • ザ・フェニックスホール チケットセンター
  • 出演 伊東信宏(企画・構成/ナビゲーター)
    鷲野彰子(構成協力)
    マルコム・ビルソン(お話、フォルテピアノ)
    出演者
     
    曲目 クラーマー:モーツァルトの「魔笛」の主題による変奏曲
    ハイドン:ピアノソナタ 第60番 ハ長調 Hob.ⅩⅥ-50
    ベートーヴェン:ピアノソナタ 第4番 変ホ長調 作品7
    協力:フォルテピアノ ヤマモトコレクション
    使用楽器:ジョン・ブロードウッド(イギリス 1816年)=フォルテピアノヤマモトコレクション所蔵
     
    マルコム・ビルソン(お話、フォルテピアノ)
    1935年、ロサンゼルス生まれ。フォルテピアノ(18世紀から19世紀初頭までに使われたピアノ)の演奏で知られる、アメリカのピアニスト。「古楽」という先駆的な演奏活動に取り組み始めたのは1970年代はじめ。18世紀後期から19世紀のピアノを使ってハイドンやモーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトの作品を手掛けるようになった。この活動を通じて彼は、コンサートの舞台に、またクラシック音楽の主流のレパートリーに、さらに新たな録音に、フォルテピアノを蘇らせるキーパーソンとしての役割を果たしてきた。ビルソンは、モーツァルトの3つの偉大な作品集の全曲録音を果たしている。ジョン・エリオット・ガーディナー指揮のイングリッシュ・バロック・ソロイスツと取り組んだピアノ協奏曲(レーベルはドイツ・グラモフォン)、セルジウ・ルッカと共に録音したピアノとヴァイオリンのためのソナタ(ノンサッチ)、そしてピアノ・ソナタ(フンガロトン)である。また彼は、いわゆる未完の作品を含むシューベルトのピアノ・ソナタを、フォルテピアノを使って、例えばフンガロトン・レーベルでしばしば取り上げ、2003年には全曲の録音を達成。また2005年には、ハイドンのソナタを収めたシングルCDをクラーヴェス・レーベルから発表。さらに2008年にはドゥシークやクラマー、ハイドンのピアノ作品を初めてイギリスのフォルテピアノで弾いたCDをブリッジレコード・レーベルから発表した。ビルソンは、1968年から米国コーネル大学音楽学部で教鞭を執っており、また同じ米国のイーストマン音楽院でも後進の指導にあたり、さらに最近ではハンガリーのブダペストにあるリスト音楽院で鍵盤楽器研究に携わる古楽の教員を歴任。また、欧米では毎年夏、さまざまな場所でフォルテピアノのワークショップを重ねており、世界各地でマスタークラスやレクチャーを行ってきた。1994年秋には、コーネル大学で教えたピアニストたちとベートーヴェンの32のピアノソナタをニューヨーク市で演奏した。フォルテピアノによるツィクルスとして上演されたのは当時、初めての試みで、ニューヨーク・タイムズ紙で高く評価されたほか、演奏のライヴ録音(クラーヴェス・レーベル)CDも評判となり、最近も再版されている。 2005年には、教育ビデオ「Knowing the Score」(楽譜の解釈)がリリースされた。ビルソンはこの中で、「私たちは、いわゆるウィーン古典派の巨匠たちの書法を読み取る術(すべ)を、本当に理解しているのだろうか」という問いについて論じている。二本目のビデオが現在、製作中で、こちらは「Performing the Score」という仮題になっている。米国芸術科学アカデミー会員。バード大学名誉博士。2006年には、米スミソニアン研究所からジェームズ・スミスソン200年記念メダルを授与されている。

    伊東信宏(企画・構成/ナビゲーター)
    1960年京都生まれ。大阪大学文学部卒業、同大学院博士課程単位取得退学。リスト音楽院、ハンガリー科学アカデミー音楽学研究所などに留学。93年より大阪教育大学助教授、2004年より大阪大学文学部助教授、07年より同准教授、10年より教授。文学博士(大阪大学)。主な著書に『バルトーク』(中公新書、1997年、吉田秀和賞受賞)、『ハイドンのエステルハージ・ソナタを読む』(春秋社、2003年)。『中東欧音楽の回路 ― ロマ・クレズマー・20世紀の前衛』(岩波書店、2009年、サントリー学芸賞、木村重信民族藝術学会賞受賞)。共訳書にB.バルトーク著『ハンガリー民謡』(間宮芳生と共訳、全音楽譜、1995年)。論文に「シャガールのヌーシュ叔父さんはどんなヴァイオリンを弾いたか」(『ExMusica』第4号、2001年)、「民族の音楽/音楽の民族:コダーイ、クンデラ、そしてモルドヴァのファンファーラ」(大津留厚編『近代ヨーロッパの探求:民族』、ミネルヴァ書房、2003年)。主なテーマは、中・東欧の音楽全般に関する歴史的研究。20世紀ハンガリーの作曲家バルトークの作品についての研究のほか、ハンガリーやルーマニアの民俗音楽、大衆音楽、さらにはハプスブルク帝国史の中でのオペレッタや、ハイドンの作品についても調査・研究を行っている。2001年度から、「ザ・フェニックスホール レクチャーコンサートシリーズ」の企画・構成を担当。

    今回のビルソン教授の来日は、公益財団法人 野村財団の助成によって実現しました。