今井信子とヴォワラ・ヴィオラ!(ヴィオラ)
世界を代表するヴィオラ奏者、今井信子。東京出身、ミュンヘン、ジュネーヴの国際コンクールで入賞し、その後ソリストとして、室内楽奏者として、国際的な活動を展開しています。名教師としても名高く、ベルリン・フィルで首席奏者を務める清水直子など、数々のヴィオリストが彼女のもとから巣立っています。ヴィオラとその音楽の普及、レパートリーの拡大を目的に、今井が教授を務めるジュネーヴ音楽院の卒業生を中心に結成されたグループが、「ヴォワラ・ヴィオラ!」。この言葉は、フランス語で「召しませ、ヴィオラを」を意味しており、高い技術と音楽性を誇り、一方で音楽の楽しさを発信する意欲にあふれた、清新なアンサンブルです。メンバーの出身地はドイツ、アメリカ、ハンガリー、中国、日本など実に多彩。ソロ、トリオ、アンサンブルなどさまざまな編成でバッハから現代音楽、親しみやすい映画音楽など、幅広いプログラムでヴィオラの魅力を多角的に紹介します。初来日。
今井信子(ザ・フェニックスホール音楽アドバイザー) 1943年東京生まれ。桐朋学園大学を経て米国のイェール大学、ジュリアード音楽院に学び67年ミュンヘン、68年ジュネープの両国際コンクールで最高位入賞。以後、北イリノイ大学、英マンチェスター音楽院などの教員を務めながら演奏活動を広げ、89年秋、武満徹がフランス革命200年記念で委嘱されたヴィオラとオーケストラのための「ア・ストリング・アラウンド・オータム」をパリで初演、小澤征爾指揮サイトウ・キネン・オーケストラとの共演で録音したCDがベストセラーとなった。87年の開館時からカザルス・ホールの音楽アドバイザー、90年からは同ホールのレジデント・クァルテット(カザルスホール・クァルテット)のノンバーとなった。同ホールでは91年からリサイタルをはじめ、翌年からは「ヴィオラという楽器の可能性を追求し、音楽性と素晴らしさを広めたい」との思いから「カザルス・ホール・ヴィオラ・スペース」と題したヴィオラのための音楽祭ヘと発展した。この事業ではヴィオラ奏者育成のためにマスタークラスを開催している。95年はヒンデミットの生誕100年を記念、東京、ロンドン、ニューヨークで開かれた国際ヴィオラ・フェスティバルの音楽監督を務めた。97年第1回淡路島しづかホール・ヴィオラ・コンクールの審査委員長。2003年ミケランジェロ弦楽四重奏団結成。2009年東京国際ヴィオラコンクール審査委員長。アムステルダム音楽院、ジュネーヴ音楽院、上野学園大学などで教授を務める。「エイボン女性芸術賞」、「芸術選奨文部大臣賞」、「京都音楽賞」、「モービル音楽賞」、「毎日芸術賞」、「サントリー音楽賞」を受賞。欧米を拠点にソリスト、室内楽奏者、教育者として国際的に活躍しているヴィオラの第一人者。ザ・フェニックスホールでは1997年5月、主催公演にクラリネット・トリオで出演(共演・フリードリヒ・ヴィルヘルム・シュヌア=ピアノ、エルマー・シュミット=クラリネット)。また、自らが企画に携わるヴィオラ振興のための音楽事業「ヴィオラスペース」(主催・テレビマンユニオン)が2005年から毎春、ザ・フェニックスホールで開催されている。 2011年4月1日よりザ・フェニックスホール音楽アドバイザーに就任。
原麻理子 桐朋学園子供のための音楽教室、桐朋女子高等学校音楽科を経て2007年同大学を卒業。 2005年ヴィオラに転向。2006年より今井信子氏のもとジュネーブ音楽院ソリストディプロマに学び、 2009年満場一致の主席で卒業。同時にすべての楽器の最高位として"Albert Luillin"賞を授与される。2010年10月よりケルン音楽院に在籍、Antoine Tamestit氏に、上野学園にて引き続き、今井信子氏に師事。 2000年 江藤俊哉ヴァイオリンコン クール第1位。2006年 ブラームス国際コンクール、 ヴィオラ部門にて第2位およびThe Mayor of Portschach am Worthersee賞を受賞。 その演奏はオーストリア国営放送で放送された。 2009年 Duo Romandeとしてジネッティ国際室内楽コンクールファイナリスト。 コンチェルトを日本フィルハ−モニ−、ジュネーブ音楽院オーケストラと共演。 ジュネーブ、在米日本大使館(ワシントン)、ヴェローナ、東京(JTアートホール)にてリサイタル開催。 師の今井信子氏とヴェトナム・ハノイ、静岡、東京でデュオを共演。 Philippe Graffin(ヴァイオリニスト), Colin Carr(チェリスト), James Clark (ロンドン響コンサートマスター), Matthew McDonald(ベルリンフィル首席コントラバス)らとヨーロッパ各地で共演。またオランダにてFrederieke Saeijs(2005年ロン・ティボー国際コンクール優勝 ), Joris van den Berg(2006 年アムステルダム/チェロビエンナーレコンクール優勝), と弦楽トリオを結成。期待の若手ヴィオリスト、室内楽奏者として、オランダ、ポルトガル、イギリス、スイス、フィンランドにて 演奏会に出演。2010年10月 International Musicians Seminorのツアーメンバーに選ばれ、イギリス国内ツアー、ヴィグモアホールでの演奏会に出演。 これまで、サイトウキネン室内楽勉強会、武生音楽祭、宮崎国際音楽祭、ヴィオラスペース、 ヴェルビエ、プルシャコフ、パブロカザルス、イエローバーン、ルツェルン、 クフモ音楽祭に参加、出演。マスタークラスにて、Garth Knox, Kim Kashkashian, Steven Isserlis, Roberto Diaz, Thomas Riebl各氏に師事。 2004年に結成したジュピターカルテットジャパン のメンバーとしても活動を広げ、東京クヮルテット等に師事。日本各地での演奏活動のほか、 ノーフォーク音楽祭(米国)、PMF音楽祭に参加。ジュネーブ音楽院にてガボール・タカーチ=ナジ氏に師事。2007年、Hugo de senger Foundation受賞。2008年よりロームミュージックファンデーション奨学生。
笠川恵 3歳よりヴァイオリンを始める。相愛大学卒業後、ヴィオラに転科。その後ジュネーヴに渡り今井信子氏のもとで研鑚を積む。ライオネルターティスコンクール特別賞、ヴェルビエ音楽祭にてヴィオラプライスを受賞。またジュネーヴ音楽院を最高位並びに特別賞を得て卒業する。ヨーロッパを中心にソリスト・室内楽奏者としてBerliner Festspileをはじめとする数多くの音楽祭に招待され、特に現代音楽の分野で高く評価を受ける。2010年よりドイツ・フランクフルトに拠点を移し、ヨーロッパ・アメリカ・アジアの各地でのコンサートに出演。現在はアンサンブルモデルンメンバー、並びにインターナショナルアンサンブルモデルンアカデミー講師を務める。
アメリー・ルグラン 7歳でヴィオラを始める。2006年ルイ・フィマの生徒として優秀な成績でパリ市よりディプロマを授与される。フランスのアトランティック・ユース・オーケストラに入団し、フィリップ・ヘレヴェッヘ、フランソワ=グザヴィエ・ロト、シギスヴァルト・クイケンらの指揮のもとで演奏活動を行った。並行してジュンヌヴィリエ音楽院でピエール=アンリ・シュレブに師事し、2007年に上級賞を受賞した。 同時期にベラン・コンクールの全てのレベルにおいて第1位を受賞している。2007年ジュネーヴ音楽院の今井信子のクラスに入学し、2010年にソリスト・ディプロマを取得。同音楽院のオーケストラとはマルティヌーのラプソディー協奏曲を演奏した。 室内楽も積極的に行い、2009年には弦楽四重奏のディプロマを取得、ミロウ財団からの援助も得た。同年エクサンプロヴァンス音楽祭にもカルテットで出演している。 これまでにユーリ・バシュメット、ジェラール・コセ、ガース・ノックス、ミゲル・ダ・シルヴァ、ハルトムート・ローデらといったヴィオリスト、またジョルジ・クルターグ(エクサンプロヴァンス音楽祭)、ニコラ・バクリなどの作曲家、そしてベルリン・フィルのメンバーらによるマスタークラスに参加している。 2009年よりカメラータ・アルマ・ヴィーヴァのメンバー。現在ケルン音楽大学でアントワーヌ・タメスティに師事している。
タマーシュ・ロジョシュ 1981年ハンガリー、ブダペストの音楽家の家族のもとに生まれ、5歳で音楽の勉強を始める。 ヴァイオリンを経て18歳よりヴィオラを学ぶ。その温かい音色と温厚な人柄で優れた室内楽奏者、また教師として活躍している。 フランツ・リスト音楽院でブダペスト弦楽四重奏団のメンバー、ラースロー・バルソニーに師事、演奏と教授法両方の修士号を得て2005年に卒業した。同年スイスに移り、ヌシャテル音楽院でゾルタン・トートに師事、2008年に演奏ディプロマを取得した。2008年よりジュネーヴ音楽院にてヴィオラを今井信子に、室内楽をガボール=タカーチ・ナジに師事している。 これまでに室内楽奏者としてエイラート音楽祭、カザルス音楽祭、そしてヴェルビエ・フェスティバル・アマチュア室内楽週間等の音楽祭に参加。また今井信子、キム・カシュカシアン、タチアナ・マズレンコ、ヤーノシュ・シュタルケルのマスタークラスを受講している。
ナタン・セルマン 1985年生まれ。5歳でヴァイオリンを始め、16歳より本格的にヴィオラを学ぶ。これまでにソリスト、リサイタル奏者、室内楽奏者としてアメリカ、カナダ、日本、スウェーデン、スイス、フランス、ドイツ、イギリスなど世界各地で演奏。2003年のGDYOコンクールのグランプリ受賞者として、マイヤーソン・シンフォニー・センターでコンチェルト・デビューを行った。このほかノース・テキサス・コンクール、ダラス・シンフォニック・コンクールでもグランプリを受賞したほか、2010年には室内楽のためのジュネス・スイス・ミュジカルでも賞を授与された。 キム・カシュカシアンの奨学生としてニュー・イングランド音楽院に学び、学士号を取得。続いてジュネーヴ音楽院で今井信子にヴィオラを、ガボール=タカーチ・ナジに室内楽を学び、ソリスト・ディプロマを取得、また同音楽院の最高位賞を受賞した。近年は武生国際音楽祭、オランダ国際音楽セッション、ヴェルビエ・フェスティバル・アカデミー、IMSプルシア・コーヴ・マスタークラス、IMSオープン・チェンバー・ミュージック等に参加。またユーリ・バシュメット、ポール・コレッティ、ロベルト・ディアス、ローレンス・パワー、トーマス・リーブル、ハルトムート・ローデ、アントワーヌ・タメスティ、カレン・タトル、ピンカス・ズーカーマンらのマスタークラスを受講している。使用楽器は個人の篤志家より貸与された1837年製のGirolamo Truccoである。
 ウルリッヒ・アイヒェナウアー ドイツ生まれ。これまでにカーネギー・ホール、ベルリン・フィルハーモニー、ミラノ・スカラ座などアメリカおよびヨーロッパの主要コンサートホールで演奏を行っている。またシアトル、クフモ、ケルン、モーリッツブルク、ヒューストン、ドナウエッシンゲンやベルリン芸術週間など世界の主要音楽祭に招聘されている。ドレスデン・フィルハーモニーの首席ヴィオラ奏者、メンデルスゾーン弦楽四重奏団(ニューヨーク)のメンバーを経て、現在スイス・ベルン高等音楽院教授。このほか、これまでにノース・カロライナ芸術学校、ハーバード大学、メニューイン・アカデミー、スイス・シオンのティボール・ヴァルガ高等音楽院で後進の指導を行っている。
ウェイティン・クオ 台湾生まれ。9歳でヴィオラを始める。台湾ヴィオラ・コンクールで優勝後、急速に頭角を現し、行天宮弦楽コンクール、ヤング・アーティスト・ショーケース・ストリング・コンクール、国立台湾普通大学弦楽コンクールで優勝した初めてのヴィオリストとして、批評家からも注目を集めるようになった。台湾国立交響楽団のメンバーより賞を受け、「最も有望な若手演奏家」と称された。2008年タオス音楽祭に参加、2008年のプリムローズ・インターナショナル・ヴィオラ・コンクールではファイナリストとなった。 2009年東京国際ヴィオラ・コンクールに入賞、邦人作曲家賞も受賞。同年ラヴィニア音楽祭に参加。現在、ミルウォーキー交響楽団の准首席ヴィオラ奏者を務めている。
飯村智子 5歳よりピアノを始める。2000年昭和音楽大学ピアノ演奏家コースに入学し、ピアノを武藤純一氏に師事する。卒業後、2004年、ハンガリーのリスト音楽院に留学し、ジョルジ・ナードル氏に師事する。2006年9月よりジュネーブ音楽院-ヌシャテル校にて研修を積み、ピアノをシルビアン・ドゥフェルヌに師事、2009年10月コンサート・ディプロマを取得し同校を卒業。今までに、ヴァレンティン・ギョルギュ(ジュネーブ音楽院)、イタマル・ゴラン(カザルス音楽祭)、パスカル・ロジェ(ヌシャテル音楽院)、ジャン=ジャック・バレー(武生国際音楽祭)のマスタークラスに参加する。ハンガリーにて“ヤング・ソリストのステージ”に選ばれ、室内楽&ソロコンサートを開く。音楽院卒業後は室内楽、特にヴィオラとの演奏に力を入れ、各地でコンサートを開く。小樽ヴィオラマスタークラス、シオン音楽祭、カザルス音楽祭にて今井信子氏のクラスの伴奏を勤める。
※当初このアンサンブルのメンバーとして来日を予定していた、ペイジュン・シューとファイト・ヘルテンシュタインが東日本大震災などの影響で来日できなくなりました。 代わってウルリッヒ・アイヒェナウアーとウェイティン・クオが出演いたします。詳しくはこちらをご覧下さい。 |