レクチャーコンサート2011年度公演

2011年11月26日(土)16:00開演  公演終了

映画は音楽に嫉妬するvol.1
伊東信宏 企画・構成
片山杜秀と聴く「わんぱく王子の大蛇退治」


「ゴジラ」の伊福部昭が、アニメに込めたものは-。
シリーズ「映画は音楽に嫉妬する」スタート!
あんなに夢中になって観た映画なのに、映画館を出てくるとテーマ音楽しか思い出せない、というようなことはありませんか。映像は音楽を求め、ある種の音楽は映像を喚起してきました。このシリーズでは、音楽と映画のこのただならぬ関係を、一番ホットな講師に存分に語ってもらい、そしてその鍵になる音楽を最も相応しい演奏で聴き、そして映画の一部も観ることができる、という贅沢な企画です。
  • 託児サービス
座席 全席指定    
料金

一般 ¥3,000 →友の会価格 ¥2700
学生 ¥1,000(限定数・電話予約可・当ホールのみのお取り扱い)

<各種クレジットカード利用可>


Pコード:144-172 Lコード:55953
  • あいおいニッセイ同和損保ザ・フェニックスホールチケットセンター
  • 電子チケットぴあ
  • ローソンチケット
  • 出演 片山杜秀(講師)
    高良仁美(ピアノ)

     
    曲目 映画/わんぱく王子の大蛇退治(1963年 東映 長編動画 作画監督・森康ニ)
    伊福部昭(石丸基司編)/日本組曲、SF交響ファンタジー第1番(ピアノ独奏版)

    シリーズ「映画は音楽に嫉妬する」スタート!

    あんなに夢中になって観た映画なのに、映画館を出てくるとテーマ音楽しか思い出せない、というようなことはありませんか。映像は音楽を求め、ある種の音楽は映像を喚起してきました。このシリーズでは、音楽と映画のこのただならぬ関係を、一番ホットな講師に存分に語ってもらい、そしてその鍵になる音楽を最も相応しい演奏で聴き、そして映画の一部も観ることができる、という贅沢な企画です。

    企画・構成 伊東信宏(大阪大学教授=音楽学・2011年4月1日よりザ・フェニックスホール音楽アドバイザー就任)


    映像と音楽の力関係は摩訶不思議です。一筋縄ではいきません。映像は何しろ視覚情報。アルプスの映像を観てアルプスと分かる人はたくさんいますが、リヒャルト・シュトラウスの「アルプス交響曲」を何も知らずに聴いて間違いなくアルプスの音楽だと思えたらそれはもう強烈な第六感です。具体的情報量に関しては映像の圧勝、ところがそれほどの映像も実は映像だけでは自立できないところがあるのです。試みに映画の音を切って映像だけを観続けてみましょう。たいてい辛くなるはずです。無声映画なら音がなくても映像と字幕だけで話が分かるようにはなっている。それでもやっぱり音楽は要る。なぜなら映像は二次元で現実は三次元。三次元を二次元で観続けることにはやっぱり無理がある。集中力が保てない。その無理を通すために音楽の情緒的な力で補うことが不可欠になってくる。だから映画は無声映画の時代から映画館で楽士に演奏して貰うとかレコードをかけるとかとにかく音楽を必要としてきたのです。音楽なくして映像立たず。もとから二次元のアニメ映画となるとなおさら。ディズニーでもジャパニメーションでも音楽は常に重要です。音楽が雄弁でなくてはアニメはただちに死ぬのです。今回は日本のアニメ映画の中で音楽の雄弁さが際立った歴史的名作を取り上げ、映像と音楽の関係を探ってみたいと思います。作品は「わんぱく王子の大蛇退治」、作曲したのは「ゴジラ」の映画音楽でも有名な伊福部昭です。合わせて伊福部昭の演奏会用作品も生演奏でお聴き頂きます。どうかお楽しみに。

    (片山杜秀)

    片山杜秀(講師)
    音楽評論家、思想史研究者。1963年年生まれ。音楽や映画、日本近代思想史をを主たる領分として、研究と批評を行う。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。2008年より慶應義塾大学法学部准教授、09年より国際日本文化センター客員准教授。著書に『音盤考現学』『音盤博物誌』『クラシック迷宮図書館』(正続)(以上、アルテスパブリッシング)『近代日本の右翼思想』(講談社選書メチエ)、共著に『伊福部昭の宇宙』(音楽之友社)『日本戦後音楽史』(上下)(平凡社)等がある。08年、吉田秀和賞、サントリー学芸賞を受ける。







    高良仁美(ピアノ)
    武蔵野音楽大学卒業。ソロリサイタル、室内楽、CD録音など、多岐にわたる活動を意欲的に展開している。2007年には沖縄・宮古島出身で沖縄民謡と西洋音楽との融合を目指した作曲家・金子喜久子にスポットを当てたリサイタルツアーを行った。また10年には「大地の響き、いのちの鼓動、民俗のマリアージュ」と題し、伊福部昭作品を主軸に民俗音楽・民族音楽と西洋音楽と融合をテーマとするリサイタルツアーにも取り組み、「色彩豊かで躍動感溢れるリズム、情熱的な演奏」と各地で高評を得た。国内外の著名な演奏家と数多く共演を重ね、柔軟な感性と誠実な演奏には信頼が厚い。「作品の的確な解釈と優れた構成力、豊かな感性で音楽的に融合できるピアニスト」と高く評価されている。CD金井喜久子ピアノ曲全集<琉球カチャーシー> は、レコード芸術誌上で特選を獲得。新聞紙上でも推薦版として紹介された。瑞慶覧尚子ピアノ作品集<沖縄・夏の風景>もメディアに多く取り上げられ、話題を呼んでいる。他にも共演CDを多数リリース。沖縄タイムス芸術選賞02年度奨励賞、10年度大賞を受賞。